フルーツバスケットのぺーじ彡☆
自分とは何なんだろう?
誰もが持っている心の悩みについて真剣に取り組んだ意欲作。
こういう人におすすめ!
☆ 読み終わって優しい気持ちになりたい方!
☆ 思い切り笑い、思い切り感動したい方!
☆ 元気がほしいって思っている方
神様が動物達に言いました。
「明日、私が開く宴会に招待してあげましょう。決して遅れないように・・・。」
それを聞いた悪戯好きのネズミは近所に住んでいた猫に宴会の日は明後日だと嘘をついてしまいます。
当日、ネズミは牛の背に乗り宴会場の前でヒラリと着地。その後から牛・トラと続き宴会は朝まで
楽しく続きました。騙された猫だけ除いて・・・。
(フルーツバスケットより抜粋)
フルーツバスケット(2019年版)PV
フルーツバスケットとは
さて、フルーツバスケットについて解説していきましょう。「フルーツバスケット(通称:フルバ)」は、高屋奈月先生が原作の漫画の学園モノで、全23巻(完結)。アニメ化も2回(2001年・2019年)しています。
主人公である本田透(ほんだとおる)は高校生の女の子。女手ひとつで育ててくれたお母さんを亡くした彼女は、おじの家にひきとられることになります。しかし、引き取り予定のおじの家が改築中のため、その間友達の家に泊まるように言われます。しかし、いずれは一人暮らしをする身という理由で近くの山林にテントを張ってテント生活をすることになります。ここからこの物語はスタートします。
そんなある日、透がテント暮らししているところが、学校一の美男子、王子様であるクラスメイト草摩(そうま)由希の家の土地であることを知り、同時にそのテント暮らししている場所が土砂崩に合い、透はすみかを失います。そこで、由希や由希の住んでいる家の主、紫呉(しぐれ)のすすめもあり、草摩由希の家に居候することになります。
そして、透が居候するための準備をしている最中、由希に対して勝負を挑んでくる人物が現れます。夾(きょう)と呼ばれるこの人物は、由希とは犬猿の中でもあり、透や由希とは同学年の男の子です。
しかし、この時透は由希にはネズミ・夾にはネコ、紫呉にはイヌの物の怪がついていることを知るのです。そして、この草摩家の人間は十二支のいずれかの物の怪につかれており、異性に抱きつかれたら変身してしまうという呪いを持っていることを知ります。
こうして、温厚な性格の由希、明るくひょうきんな紫呉、そして怒りっぽいが時折優しさをみせる夾と暮らしていくうちに透は家族の大切さ、素晴らしさを体験します。
この作品の素晴らしさ
フルーツバスケットの草摩家を知るにはまず十二支の昔話を知ることが必要になってきます。
上記の枠内に書いたものが、「フルーツバスケット」のでは欠かすことが出来ない「十干十二支(じっかんじゅうにし)」の昔話です。
この昔話の結果を恨む猫(夾)は十二支に入れなかった根源でもあるネズミとは犬猿の中になるのです。
このように原点はフルバ製十干十二支の昔話からはじまっているのです。
この作品は由希や夾ほか、草摩家の人間が心の中に人には言えない大きな悩みを抱えていて、草摩家の人間が透との出会いによってその闇に光を見出していくという物語がメインとなってきます。
草摩家の人間はどのキャラも個性は強く、とても魅力的です。毎回草摩家の1人・もしくは主人公の透自身がメインとなって自分が抱える問題をテーマにして物語をその中には時には笑い、時には泣けるような物語を展開していきます。
「いじめ」「険悪になっている兄弟関係」「監視されている社会から抜け出したい自分」「仲間に入りたいと願う気持ち」「息子の存在を否定した母親」「恋愛が成就しなかった悲しい恋の物語」
この作品は、上のような心の問題、人生の生き方の問題にものすごく積極的に取り組んでいる作品です。草摩家の人間は、自分とは何だろう?人と人とのつながりはどうすればいいのだろう?という我々が日頃悩んでいる問題をかかえながら生きています。
しかし、いつも元気一杯の少女で、草摩家の人間に対し勇気と希望を与える存在になっている、本田透自身も母親をなくし、一部を除き親戚からは厄介者扱いで、小学生時代はイジメにあっているという悲しい過去を持っています。しかし、そういう悲しい過去に対して立ち止まらず、常に前向きに一生懸命にバイト生活をしながら毎日を元気に過ごしている彼女の姿に共感を覚える人も多いです。
「ギャグ」と「シリアス」。フルーツバスケットは、この相反するミスマッチさをうまく取り入れ、うまくからみあわせながら取り組んでいます。そしてアニメを見た後、漫画を読んだ後に何かが心に残るものがあり「ああ、良かった」と思えてくる人が結構多く、共感をよびます。これがこの作品の人気の秘訣だと思います。
「フルーツバスケット」には色々な名セリフが数多く存在します。そのどれもがものすごく真実味があり、親近感のある言葉が多いのも特徴です。その名セリフが私達の生き方に何かしら勇気と希望を与えたり、私達に何か参考アドバイスを与えてくれているようなものも数多く存在します。コミック版では、巻を重ねるたびに、それぞれの「想い」も積み重ねています。自分に優しく出来ない不器用な人たちが見せる他の人への優しさを丁寧に積み重ねています。
主題歌紹介
2001年版OP Forフルーツバスケット(岡崎律子)
2019年版OP Again(Beverly)